富士フイルムのX-T5を、同じ富士フイルムの「写ルンです」のように使えないかと思い、レンズやストロボ、カメラの設定を変えて撮影してみました。
最初はTTArtisan 25mm F2とGodox Lux Juniorを使い、その後、7Artisans 18mm F6.3 IIと純正フラッシュEF-X8に変更しています。
この記事では、2023年12月の最初の実験と、2024年2月に設定を見直した記録をまとめています。まず後半の実験で落ち着いた組み合わせと作例を紹介し、そのあとに最初の試行錯誤を残しました。
2024年2月に落ち着いた組み合わせと設定
使ったのは、X-T5に薄型のボディキャップレンズ「七工匠 7Artisans 18mm F6.3 II」を付けた組み合わせです。レンズの見た目も、前の組み合わせより「写ルンです」っぽくなりました。
| 項目 | このときの設定 |
|---|---|
| レンズ | 7Artisans 18mm F6.3 II |
| 絞り | F6.3(固定) |
| ISO感度 | 800 |
| シャッタースピード | オート |
| ダイナミックレンジ | 400% |
| フィルムシミュレーション | クラシックネガ |
| グレイン・エフェクト | 強度「弱」、粒度「小」 |
| フラッシュ | FUJIFILM EF-X8。ただし下の作例はほとんど発光せずに撮影 |
ISOと絞りを固定し、シャッタースピードをオートにすることで、日中の明るさの変化に対応するようにしました。ダイナミックレンジは400%にしています。
薄いレンズと純正フラッシュに変更
7Artisans 18mm F6.3 IIは非常に薄く、最初に使った25mmのレンズより広く写せます。レンズそのものの使い心地は、7Artisans 18mm F6.3 IIのレビューにまとめています。
ストロボは富士フイルム純正のEF-X8に変更しました。カメラと連動して発光量を自動調整できる点が、最初に使ったマニュアル発光との違いです。
シャッタースピードの下限も試した
最初はシャッタースピードの下限を設定すれば、暗い場所でもある程度の速さを確保できるのではと考えました。
ISOオートで基準値と上限値をどちらも800にし、低速シャッター限界を1/60秒に設定してみたのですが、このときの撮影では1/60秒より遅くなることがありました。
そのため、この実験ではISO800・シャッタースピードオートという設定に落ち着いています。暗い場所でも必ず1/60秒を保てる設定として紹介しているわけではありません。
7Artisans 18mmで撮った作例とCapture Oneでの現像
ここからは、この組み合わせで撮影した写真です。撮影後の現像にはCapture Oneを使用しています。
主に調整したのは、露出、カーブによるコントラスト、シャドウ部分への緑の追加、粒子の追加です。下の作例はこれらの現像を含んだ仕上がりです。
全体的に周辺減光があり、解像感も低めでした。その感じが、チープ感というか、写ルンですのようなレトロ感につながっているように思います。

フレアが盛大に入っています。











ほとんどストロボを使わずに撮影しました。付けておかなくてもよいくらい出番は少なかったのですが、写ルンです独特のフラッシュ感を出したいときには、あってもよさそうです。
最初の実験はTTArtisan 25mmとGodox Lux Junior
ここからは2023年12月の記録です。最初は写ルンですに設定を近づけようと、ISOやシャッタースピードを固定して試しました。

X-T5にTTArtisan 25mm F2とGodox Lux Juniorを付けたところ、こんな姿になりました。まあ、コンパクトではないですね。。。
レンズはXF18mm F2も検討したのですが、当時TTArtisanのほうが安かったので、まずはこちらで試すことにしました。TTArtisan 25mm F2のレビューには、レンズ単体の感想もまとめています。
ストロボはGodox Lux Juniorです。当時は純正ストロボをなかなか手に入れられず、こちらを選びました。X-T5に付けると存在感がありますが、デザインも含めて結構好きです。
ISO400・F8から始めると、日中は明るすぎた
最初に試したのは、ISO400、F8、1/160秒、ピント位置1.5m。フィルムシミュレーションはクラシックネガです。
このときはストロボをマニュアル発光させるため、ISOも固定して試しています。

最初の設定で撮影。日中には明るすぎるようでした。

上の写真をRAW現像。ハイライトを大きく下げても、空の白飛びは戻りませんでした。
ISOを下げる、絞り込む、の順に試す

F8・1/160秒・ISO160。ISOを下げて撮影した、元記事で無編集として掲載した写真です。

同じ写真のRAW現像後。黒い部分を少し持ち上げています。
次はISO400のままF16まで絞りました。F10やF11くらいも試したかったのですが、レンズの絞り目盛りがF8の次はF16だったため、このときはF16を使っています。

F16・1/160秒・ISO400で撮影。
この場面ではピントの合う範囲が広がり、ピント位置も1mに動かして試しました。ひなたでは、この設定がちょうどよく感じました。
色味はクラシックネガをベースに、シャドウへ緑、ハイライトへオレンジを少し加えています。


RAW現像でハイライトを少し下げていますが、明るい色も白飛びせずに撮影できました。

少し暗い日陰ではF16だと暗く写りました。この写真はRAW現像で露出を約1段上げています。
ストロボを使った作例

F16でストロボを発光。Godox Lux Juniorの発光量は1/8です。
最初の実験では、ストロボの有無で設定を分けた
2023年12月の記事の最後には、次の設定を残していました。冒頭の7Artisansの設定とは別の、TTArtisan 25mmでの試行結果です。
| 項目 | ストロボ使用時 | ストロボ未使用時 |
|---|---|---|
| ISO感度 | 400 | オート |
| シャッタースピード | 1/120〜1/160秒として記録 | 1/120秒として記録 |
| 絞り | F16 | F8 |
| ピント位置 | 1.5m | 1.5m |
| ストロボ発光量 | 1/8〜1/4 | 発光なし |
撮影途中にはピント位置1mも試していますが、当時のまとめには1.5mと記録していました。また、シャッタースピードの「1/120秒」は当時の記事の表記で、今回撮影データを確認できていないため、設定を再現する際の確定値にはしていません。
この段階では、ストロボの有無で設定を変えるところが写ルンですっぽくないと感じていました。そこからレンズとストロボを変え、冒頭の組み合わせへと進んでいます。
たまには写りの雰囲気を変えてみる
最初は写ルンですのように設定を固定しようとしましたが、日中には明るすぎたり、日陰では暗くなったりして、設定を変えながら撮影しました。
その後、薄型の7Artisansとシャッタースピードオートを試し、2024年2月の記事では、この組み合わせをひとまずの完成形としていました。
たまには雰囲気を変えて撮影したいときに、こうしてレンズや現像を変えてみるのも楽しいですね。
X-E4でも試した記録は、X-E4と7Artisans 18mm F6.3 IIで写ルンです計画に分けて残しています。
